慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因!ピロリ菌にご注意ください。
[2009/07/17]
ピロリ菌とは
ピロリ菌とは、胃内に棲息する菌です。この菌は、毒素を胃粘膜細胞内に入り込み、胃粘膜障害を起こし、慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の要因となります。さらには、ピロリ菌が胃内に持続感染していると、絶えず胃粘膜内に炎症が生じることになり、胃がんの引き金にもなると考えられています。
ピロリ菌感染の診断
ピロリ菌の存在診断は、尿素呼気試験が最適です。
※尿素呼気試験とは
人体に無害な薬剤を服用し、この薬剤の服用前と服用20分後の呼気を調べて、比較するだけです。飲酒の検問みたいな感じです。
ピロリ菌の除菌
ピロリ菌の除去をピロリ菌の除菌と言います。 現在保険で認められている除菌対象は、胃潰瘍または十二 指腸潰瘍、潰瘍瘢痕をお持ちの方だけです。除菌は風邪の治療などでも使われる抗生剤と潰瘍の治療薬でもある制酸剤を併用して、7日間服用するだけです。
ただし、除菌の治療は中途半端でやめたりすると、ピロリ菌が薬に対して耐性をもち、次に除菌しようと思っても薬が効かなくなるおそれがありますので、必ず指示通りに薬を飲むことが必要です。
この治療法の副作用として、下痢や味覚障害が数%に見られますが、効果を考えると除菌をお勧めします。 なお、除菌判定は、服薬終了後1ヶ月以上後に再度尿素呼気試験を行う事をお勧めしています。